先日、弊社代表が群馬県での講演に行った際に知り合った
沼田市でミニトマトを栽培している
根岸宏行さんの畑にお邪魔してきました。
一期一会を大切にと気軽な気持ちで訪問したところ、
想像以上の変態っぷり(独自性を発揮されているという誉め言葉)に
ビックリ。
早々にお取引の段取りをして、取り扱いを開始します♪
群馬県沼田市の山奥、
観光スポットでもある
吹割の滝のすぐ近くに畑があります。
沼田市はリンゴやサクランボ、きのこの栽培が盛んで、
免許取り立ての頃、親とともに観光に来た思い出の地でもあります。
根岸さんに案内されて行った畑ではまさに収穫を開始したばかり。
美しいミニトマトがたわわに成っていました。
この黄色いミニトマトの品種は、
「イエローミミ(カネコ種苗)」。
黄色いミニトマトのなかでも、非常に食味が良く、
甘味、うま味がしっかりしているため高く評価されている品種です。
一方で、根っこの量が一般的なミニトマトの1/3程度しか無く、
栽培管理の技術次第で出来不出来が大きく左右される難しい品種でもあります。
国立ファームのお取引農家さんでも、
「黄色だったらイエローミミだよね。」という方と、
「畑に合わなくて、あの品種は駄目だよ。」と、真っ二つに意見が割れます。
根岸さんはこの栽培が難しいといわれるイエローミミ
しか栽培していません(ほぼ)!
9割以上がイエローミミという変態っぷりに、畑を見た瞬間に爆笑してしまいました。。。
「片寄るにしても尖りすぎでしょ!」と。
ところが、話を聞くとこの難しい品種選択の裏付けに納得。
赤城など沼田市近郊含め、
この地域一帯の畑には、軽石が多く含まれています。
調べると、6世紀頃に榛名火山が噴火した際の堆積物だとか。
この軽石が畑に多く含まれることで、
異常なまでに排水性の良い畑になっています。
葉物栽培が盛んな赤城地域では、
雨が降っていても畑にトラックが入れるほどの排水性の良さ。
この排水性の良さがまさにイエローミミの栽培にぴったり合っているのだそう。
水管理が命のトマト栽培にも関わらず、畑にはガンガン水を与えても
この
排水性の良さによって常にベストな状態で水分管理が行われ、
なおかつその具合がイエローミミの根っこが少ないという欠点と
見事にかみ合っているというのです。
丁度収穫が始まったばかりの実を試食させて頂くと、
しっかりした甘味と味わいに感動。
通常、トマトは3段目といわれる
下から3番目の房が採れる頃までは
実を作ることよりも体を作る方にエネルギーが使われるため、
最盛期の味と比較すると若干劣ることが多いのですが、
適度な環境になっているという裏付けなのか、
1段目からしっかりした味わいが出ているのです。
ご両親は大玉トマトの栽培をメインにされていて、
経営的に自立をしたいと新たにミニトマトの栽培に挑戦する根岸さん。
ちょっとした質問にもしっかりとした根拠と専門的な用語を使う姿に
若いのに非常に勉強をされているのだと感じることができました。
やはり、直接生産の現場でお話しをすると、
知識と技術をしっかりと確認できるので新しい発見があって面白いものです。
間違いなく、国立ファームが取り扱う夏のミニトマトの柱になり得る
根岸さんのイエローミミ。
是非、
レストラン農家の台所にてご賞味ください。
また、
WEBショップでも取扱を開始しました。
<文章>
商品部 松尾一俊